第1章 声優アイドル時代
男性声優side
先日、有名な男性声優達がとある場所に集められた。
どの人も見たことのある顔ぶれで、聞くところによると同じようにどこか違う場所で女性声優らも集められているらしい。
意味も知らず盛り上がる声優陣。もちろん、まさか告げられる言葉が自分達に向くものであったとは思うはずもない。
数分後、扉を開き現れた人物は口を開いた。
「君達も理解していると思うが、昔のようにただアニメのキャラに命を吹き込むことだけが声優ではない」
ファンを喜ばせることの喜びは既に知り得ている。
「恋愛禁止だ。いいな」
だが、それが正しいわけではないだろう。
どっしりとした声がのしかかって、反論の言葉全てを押し潰した。