第21章 帰還
「まてよ・・っ」
「なんスか?」
「オレらが助かってんなら
もしかしてユウとクロちゃんも・・!」
叫んでいたラビは何か思いついたように人差し指を上にあげ、にんまりと笑っている。
「うん!!」
あたしもそう思うんだ!!
早く会いたい・・!!
「「ユウのパッッ・・――バンッ
ラビと声を合わせて言いかけたその時、背後から扉を勢いよく開ける音がした。
「上等じゃねェか、馬鹿2人組。」
「ユウッ!・・に担いでんのはクロちゃんか!?」
「かん・・だ・・」
扉の向こうには髪の毛が解かれ上半身が裸。
身体中がボロボロになり片手にはクロちゃんが担がれている。
クロちゃんはぐったりと倒れたままだ。
「落ちてた――ガバッ
体が勝手に動いてた。
お互い傷ついて痛いはずやのに今だけはどうでもよかった・・っていう感動の再会のはずやのに・・!!
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