第9章 お誘い
いつも、よくわかんなかったけど
そういう…ことか。
「よー高坂ー」
気付いたら女子はもういなかった。
「咲本…お前…って遠野さん!?」
「ちょうど通りかかったみてーだよ」
よかった。お祭りあの人と一緒にいくことにならなくて。
「って俺先生によばれてんだった!わり!さきいくわ!」
咲本君が走って校舎のほうに行った。
「あ…」
緊張してる。自分の感情分かっちゃったからかな…。
「遠野さん…その、いくんすか?お祭り」
「え?」
「だ、誰かと…」
「…行かない…です」
だって、高坂君のこと、好きだもん。
ほかの人とはいかない。
「…じゃあ!」
え?