第18章 悪いかよ
キーンコーンカーンコーン
…瞬間に予鈴が鳴り声が届かなかった。
口は動いていたのが見えた。
「お前らー早く席に…ってうわっ!なんで人がこんなに集まってるんだよ!」
「先生ー!それが授業どころじゃないんですよ!」
「馬鹿言ってないで早く席につけ!」
群がっていた生徒はすごすごと自分の教室に戻って行った。
「結局誰だったんだよ」
「授業のバカ野郎!…つーかまずチャイムのバカ野郎!!」
「あとで、もっかい聞こうぜ」
そんな声がまわりから聞こえてきた。
「…やー…なんか」
咲本が少し戸惑ったような感じで言葉を発した。
「なんか…すげぇ展開…だな」
「…ああ」
「お前…全然驚いてないな。俺のほうが…驚いてるかも」
「俺だって驚いてるよ」
ホント、心ん中ではすげぇ驚いてる。