第2章 守ってみせる~10年後 獄寺隼人~
「今日もミルフィオーレのやつらがウロウロしてやがるぜ…」
俺は、森の奥にある棺に話しかける。
「守護者もバラバラで連絡つかねーしよぉ…困ったやつらだぜ、まったく」
どれだけ話しても返事が返ってこないのに、それでも毎日毎日お前に会いに行く。
「・・・なんで、死んじまったんだよ・・・」
は、ミルフィオーレのボス、白蘭の手によって、俺のすぐそばで、十代目とともに殺された。
と十代目だけじゃねえ、
ボンゴレに関わりがあるってだけで、山本の親父も殺られ、十代目のお父上とお母様、トマゾのやろーも行方不明…
『ボンゴレ狩り』は着実にすすんでいる。
「・・・乾杯」
まだ日は落ちていないが、酒瓶を開ける。
十代目のいなくなったボンゴレは、壊滅状態。
山本はアジトに、笹川はヴァリアーへ使いに行ったが、残りの守護者、ランボ、クローム、雲雀は行方不明。
守護者はばらばら。
右腕の俺一人の力じゃ、ボンゴレを仕切れねぇ。
あらためて十代目の偉大さを思い知る。
・・・せめて、お前がいてくれたら。
「あの時、俺がもっと止めていたら・・・」
・・・後悔したところで、もう遅い。