青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第5章 寂しそう
そんなことを思いながらも、私はスコアブックを開き、今大会の試合を一つ一つ振り返ってみる。
「反省点と言われましてもね…全試合失点を十点以内に抑えてますからね?」
陽泉はインサイド三人が全員2m超えの巨人であること。
それにCがあの『キセキの世代』の守護神・紫原であること。
これによって、どの試合記録を見ても失点は、取られても十点程度。
それも、スタメン温存のために、控えの選手を出していた時の話。
お蔭様で、スコアを書くこちらの身としては超絶楽。
反省なんて必要ですか?と言いたいくらいだ。
「んー…しいて言えば…」
「しいて言えば?」
「OFが弱い、ってところ…ですかね」
陽泉は超DF型チーム。
相手のOFなど、いとも簡単に弄り払ってしまう。
だが、逆にこちらのOFも悪くはないのだが、決定力に欠けてしまう。