青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第19章 蓋をした
私の言葉を聞いてピーンときた紫原は顔をバッとあげた。
そして、「今すぐにでも赤ちんに止めてもらわなきゃ!」と言って体育館を出て行こうとする。
が、こちらも今から練習が始まるのだ。
そういうワケにもいかず、私は紫原の首根っこ…は届かないので、練習着を掴む。
「はーなーしーてーっ」
「ダメだよ。今から練習あるんだから」
「枝ちーん…おーねーがーいー」
「ダメなモンはダメ」
何とか逃れようとする紫原を止めはするが、私と紫原の体格の違いは一目瞭然。
紫原の練習着が伸びていくだけで、私は徐々に引きずられてしまう。
「ちょっ…氷室ー!!手伝って!!」
練習をほっぽり出して赤司と連絡を取ろうとするこの巨人を、主将に引き渡そうと氷室を呼んだ。