• テキストサイズ

青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】

第16章 挨拶を。




間違いなく、火神はまだ100%の力で勝負をしていない。

多分だけど…まだ氷室のことを心のどこかで「兄」として見ているからこそ、無意識に自分の力にブレーキを掛けている。

だから、誠凛は火神を下げた。


「ですが…例え火神が気持ちを立て直して戻ってきたとしても、勝つのはうちの氷室です」


負けるなんてこと…あってたまるか。

私には、氷室の気持ちが痛いほど分かるんだから。

私はまだ勝負に至る途中だけど、氷室にはここで勝ってもらわないと困るんだから。

試合が再開した。

だが、ここで紫原の顔つきが変わり、鉄平のシュートを苛立った様子でブロック。

跳ね返ったボールは誠凛が拾い、まだこちらのDFだ。


「まだだ!!」


雅子ちゃんがコートの選手の動きを見て叫んだ。

なんと、先程までゴール下に居たはずの鉄平がいつの間にかアウトサイドに居たのだ。

そして、3Pを決めた。


「…はぁ。てゆーかマグレでしょ?」


紫原はそう言うが、ただのマグレならまだいい。

マグレならいいのだが、私の顔が険しいモノになる。

/ 463ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp