青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第16章 挨拶を。
少しの静寂の後、ギャラリーは「今大会初の絶対防御からの得点だ」と、大きな盛り上がりを見せる。
「マグレなんだから!!早く切り替えろ!!」
呆然としていた私だったが、ハッとして叫んだ。
陽泉の反撃。
誠凛のDFは基本的にマンツーマンで、福井ちゃんに5番、氷室に4番と黒子、アゴリラに火神、劉に鉄平。
直接一対一で対抗しようってハラなんだろうけど。
「おめーの身体能力の高さは認めるが…付け焼刃じゃ張れねーよ、ゴール下は」
福井ちゃんのパスはアゴリラに回り、アゴリラは力づくでポジションを奪って得点。
「なんじゃい、居たのかぁ?」
「あ?」
「忘れとったわい。軽すぎて」
「…っだとぉーっ!!」
挑発も上手い具合にいってるみたい。
私の口角は上がる。