青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第14章 雪ウサギ
言われるまま、アゴリラはその方向を見て、絶句。
視線の先に居るのは、勿論。劉だ。
「お姉さんたち、とても綺麗アル。ひよこのエプロン、こんなに似合う人、いないアル」
「劉ーーーっ!!」
アゴリラが叫ぶと、劉は驚いてこちらに振り返る。
「何やっとんじゃぁ!!」
怒鳴りながらズンズンと劉の方へ歩いてゆくアゴリラ。
それに対して劉は、冷たい視線を送る。
「邪魔しないで欲しいアル。モミアゴリラ」
「呼び方を変えるなぁ!!」
「馬鹿、ツッコミどころ違うだろ」
跳び付いたままの私を脇に抱え、アゴリラについてきた福井ちゃんが、アゴリラを押しのけ…ようとしたが無理だったので、巨体のゴリラを迂回して劉の前に出る。
そして、そのまま劉を保育士さんたちから引き離す。