青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第12章 帰れって
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「枝ちんってホント馬鹿だよねー」
部活を終え、帰路についていた時。
紫原は、私の頭に出来たたんこぶを見つめながら呟く。
「うっさいなぁ…誰のせいだと…」
私の頭にたんこぶが出来ているのは、部活終了直後に雅子ちゃんに思いっきり殴られたから。
理由は、今回の件を黙っていたこと。
私と同様に、アゴリラも殴られていた。
「アツシ。今回は鈴佳が悪いワケじゃないよ。俺たちに責任がある」
「そうアルよ。気づけなかったワタシたちが悪いアル」
氷室と劉は、後ろを歩く紫原に振り返りながら言っては、私の方を見て「ごめん」とも呟いた。
そう言われると、何だかこちらとしても居た堪れない。
私が素直に「そんなことないよ」「私が勝手にしたことだから」なんて言えるはずもなく。
「…ほ、ホントだよ!マジで!め、面倒だったんだからね!」
「何を慌てとるんじゃ」
うっかりどもってしまった私を、頭にたんこぶを乗せたアゴリラが訝しげに見た。