青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第3章 キライだ
似てる…?
私とアンタが?
どう考えても私は敗者で、紫原は勝者。
対極的な位置にいる私とアンタが似てるわけないでしょ。
あまりにも馬鹿にした紫原の言葉に、怒りが沸々と沸いてきた。
「俺さ…ずっと好きだった子がいんだけど…その子を賭けた勝負で負けちった。だから、負け犬の俺はその後、その子に近づくことすら許されなかった」
「は?何の話して…」
「だけど、やっぱ好きなんだよねー藍ちんのこと。だから、今度こそ勝って…赤ちんから藍ちんを奪いたい」
はい?また出た赤ちん。
んで、藍ちんって誰だよ。
てか…お前の恋愛事情なんざ、私が興味あるか!!
「昨日さっちんから聞いたんだけど、枝ちんは選手育成ができんだよね?」
「だからさっちんって誰…」
「桃井さつき」
「!」
さっちんは私の敵の一人の桃井さつき。
紫原の答えで、今までの「~ちん」が誰のことを指していたのかを理解した。