青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第3章 キライだ
紫原だ。
なんてこった。よりにもよって…。
「…それはこっちのセリフ。アンタだって部活あんでしょ。何してんの?」
「えー?枝ちん探してこいって言われたから探してたんだよー?」
「は?え、枝ちん?…って、は!?」
「はい、捕まえたー」
し、しまったぁーーー!!
まさか追手が新入部員ほやほやの紫原にまで回ってるなんて…!!
私の腕を掴んだ紫原は、体育館の方へ私を引っ張っていく。
「ちょ…ちょっと!離してよ!私は行かないってば!!」
「何で?」
「何でって…アンタだって言ったじゃん!私は帝光のあの二人には敵わないんだし、やってても無駄だし!!」
「……」
私がそう言うと、紫原は立ち止まり、私の腕は掴んだままにこちらに振り返る。
「気にしてんの?」
「は?何を…」
「昨日、俺が言ったこと」
は?
昨日俺が言ったことって……。