an unexpected happening【銀魂】
第12章 家族
望美『多分、予想ついてると思うけど、私ね家族いなくなっちゃったの…』
辛そうに笑をみれば、あの夢を思い出す
土方「…そうか…」
望美『って言っても父親なんて、何度居なくなれば良いって思ったか、解らないぐらい酷い人だったけどね…
いっぱい、殴られた…いっぱい、泣いた、人が居ない所で殴るから、誰も気がつかないし、私が悪いんだって思って』
堪えてるのか、言葉がたどたどしくなる
土方「…」
あはは、と乾いた笑いで誤魔化すように言う目には、少しだけ涙がたまっている
望美『居場所なんて、家にも外にも無かった…独りが心地よくて…なぁんにも、無くなっちゃえって思ったら、
本当に無くなっちゃった』
涙を手で拭い、
望美『勿論、あの日のあの光景に立たされた事が辛かったけど、それより、ろくでもない親でも
居なくなっちゃうと、こんなに悲しいんだなって…』
無理に笑うコイツの頭を、俺の胸へ引き寄せ抱き締めてやる
望美『でもね、此処に居て色んな人と出会って、いっぱい、笑って、、、凄く暖かくて、こんなに幸せな気持ちになれた事無くて』
そう言って、上げた顔は幸せそうな顔で
望美『家族ってこんな感じなのかな?って』
こんな時に…あれだが、気になってた事が口から出る
土方「万事屋もか?」
望美『うん』
少しホッとして
土方「じゃぁ…俺ァどうなんだ…」