第1章 想い
春風がそよそよと吹き
あたたかい日差しを浴びながら
いつもの通学路を歩く。
私は深山愛梨。
学年が一つあがり、今日から高2になる。
「愛梨ーっ!」
聞き覚えのある声。
私の親友、牧野樹里だった。
「おはよー」
「愛梨、テンション低くない?」
「そうかな?」
「クラス替え、楽しみだね!あの人となれるといいね。」
意味深そうにニヤリとしながら言われた。
あの人とは私の元カレ飯田直人の事。
「私は樹里と一緒がいい。」
「ホントは飯田君ともなりたいくせにー」
本当なら一緒がいい。
でも…
今はあなたをみると苦しいよ…