第2章 入学式へ行こう!
翌朝。
案の定というか全く眠れず
そのうえ、早くに目が覚めてしまい
仕方ないのでベットから降りて
顔を洗う。
朝食の準備をしよう。
そういえば・・・大学までの
道のり把握出来てないし
早めに出た方がいいかな。
迷って遅刻したらいけないし。
今まで大学方面に足が
向かなかったのは無意識の
拒絶かもしれない。
そんなことしたって意味
ないけれど。
出来上がった朝食を食べて
着替える。髪を整えて
制服を整えて鏡を見た。
うん、変な所はないよね。
1つ頷いて鞄を持って玄関に向かう。
「行ってきます!」
あの時と同じように。
違うのは私1人ということと
世界が違うということ。
少し、寂しく思いながら外に出る。
深い深呼吸をして新しい大学
────『静華学園』へ。
「ついた・・・」
幸いにも道に迷わずついた。
目的地を目の前に唖然とする。
「お、大きい・・・」
敷地はどれくらいあるのだろうか。
パンフレットを見た時も大きいと
思ったけれど想像を遥かに超えていた。
これから私はここに通う。
「・・・・・・一気に不安になってきた」
気持ちが急に重くなるのを感じつつ
立ち止まっても仕方ないと気を取り直して
大きな門を通り学園内に足を踏み入れた。
パンフレットを見ながら入学式が
行われる体育館を探すが広すぎて
どこに何があるのか分からない。
(まさか・・・学園内で迷子?)
まさか、学園に向かう道中迷わず
ここで迷子になるなんてと深い溜息を漏らす。
「初日から最悪だよ〜・・・」
ドンッ
顔を俯かせながら歩いていたら
誰かとぶつかってしまった。
ハッとして顔を上げる。
相手を視界に捉えた瞬間思考停止。
「あらごめんなさいね?大丈夫?」
「・・・・・・・・・」
「・・・?ちょっとどうかしたの?」