第66章 【トウソウゲキ】
「うー……やっぱりキモチワルイ……」
事後の処理を済ませて着崩した制服を整えると、さっきまで重なり合ってたマットに横になって小宮山を抱きしめる。
午後の授業までの残りわずかな時間、少しでもイチャイチャしたいんだけど、肝心の小宮山はご機嫌斜めで……
オレの胸に寄せる頬をぷうっと膨らませながら、スカートの中のグッショリと濡れた下着を気にしてモジモジしている。
「それってオレが悪いの〜?」
「当たり前です!」
むーっと顔を上げてオレを睨みつける。
そんな仕草もすげー……かわいい……
「本当にどうしてくれるんですか……授業に集中できなかったら……」
「んじゃ、いっそノーパンで受ければー?」
「嫌ですよっ!」
本当に英二くんはとんでもないことばっかり言うんですからっ、そう言って反対側を向いてしまった小宮山を後ろから抱きしめる。
小宮山だってしたかったくせに〜、なんて言いながら顎に手を添えて振り向かせると、グイっと引き寄せてチュッと短いキスをした。
「……そんなんじゃ、機嫌、なおりませんから」
小宮山はそんな風に言うわりに頬はすっかり赤くなっていて、それからポスッとオレの胸に顔を埋める。
言ってることとバラバラ〜、そう言いながらぎゅーっと抱きしめると、そっと小宮山の手がオレの背中に回り、もう一回……、そう真っ赤な顔でオレを見上げる。
ニイッと笑うと、今度はゆっくり時間をかけてキスをした。
仲直りのキス、さらにもう一回。
もうすっかりオレたちの定番……
「そろそろ行く?弁当箱、とりに戻んないとだし」
お昼休みの終わりが近づいてきて、そう言って起き上がるオレに、そうですね、なんて小宮山も返事をする。
立ち上がり下に敷いていた学ランを手に取ると、肩に引っ掛け外扉を開ける。
「うわっ!……って、英二じゃん、こんなところで何やって……」
扉を開けて目に飛び込んできたのはクラスメイトの小林たち……
ドアを開けようとした途端、中からオレが開けたから驚いた顔をしている。
や、やべっ、そう頬をたらりと冷や汗が流れ落ちた。