第65章 【トオイヤクソク】

トロットロのソコは難なくオレ自身を咥え込む。
ハァ……、小宮山の待ち望んだ喜びと、さらなる刺激を求めるため息。
もう少しだけ……また顔を出したイジワル心。
聞きたい……小宮山の可愛いお願い……
すぐに快楽に酔いしれたい思いをグッと堪える。


「英二、くん……？」


繋がったまま、なかなかその先の行動に移らないオレを、小宮山はもどかしそうな顔で見つめると、オレの二の腕に手を添えて、それからゆらゆらと腰を揺らした。


「英二くん……目、とじて……？」


ゆっくりと延ばされた小宮山の手がオレの頬を包み込む。
クイッと引き寄せられたと思ったら、ふわりと感じた柔らかい感触……
いや……目、とじる時間なんか、なかったし……って、そうじゃなくて……


いつも受け身の小宮山からキスしてくるなんて珍しくて、どったの？って目を見開くと、だって、キスしたくなったから……、そう小宮山が恥ずかしそうに頬を染める。


あー、もう限界っ！、小宮山の唇に貪りつくと、一気に腰の動きを速めていく。
さんざん焦らすの楽しんで、上から目線で見下ろして……
でもそんなの全部、こんな些細な反撃で完全にノックアウト。


オレ、小宮山に一生、勝てないかも……


重なり合う唇の隙間から溢れる甘いコエと、暗い倉庫内に響く混じり合う卑猥な音……
それから快楽に顔を歪めて涙を流す小宮山の乱れた姿……


「英二、くんっ！私っ……も、イッちゃ……！」

「いいよ……一緒に……イこ？……天国」


それは甘美な……とても甘美な……まるで極上の蜂蜜で出来た底なし沼……
一度落ちたらもう二度と抜け出せない……小宮山が無意識に仕掛けた、甘い甘い、甘い罠……


「ハァァッ、アアアァン！」


一段と甘いコエで鳴いた小宮山が身体を激しく反らせる。
逃さないようにグッと引き寄せ腕の中に閉じ込め、すぐに吐き出したアツい欲望……
乱れた息のまま首筋に唇を寄せると、オレのしるしを刻みつけた。