第55章 【オンナジ】チュウガクキ②
「え、なんか言った?」
「いや、何でもないよん?」
身体を起こしてグイッと涙を拭うと処理をすませた。
こう言うときは女の子の処理もしてあげるのよ?、そう言って女は脚を開くから、そのグチョグチョの秘部を拭いてやった。
「ね、どうだった?ハジメテの感想は?」
そう甘ったるいコエで身体を寄せてくる女に、ああ、ん、キモチヨかったよ、そうハハッと自分にあざ笑いながら答えた。
それから、いつまでもくっついているその女に、なんかイライラして身体を引き離した。
「ねぇ、もう出したら用ねーよ、とか、あり?」
そうチラッと視線を向けて問いかけると、一瞬、目を見開いた女は顔つきが変わり、あら、目覚めさせちゃった?、そう妖艶な笑みを浮かべた。
「ありよ、ここはそう言う場所。いくつかの暗黙のルールはあるけれど、基本、男と女の欲望を吐き出すだけの場所」
これからも来るなら、受付に話、通しておいてあげる、そう言って女は服を着始めた。
んじゃ、お願い、そうオレも脱ぎ散らかした服に袖を通した。
それからはもう滅茶苦茶だった。
手当たり次第に女を次々と抱き続けた。
女なんてみんなただの性処理の道具としか思えなかった。
笑顔を作ればみんなが寄ってきた。
甘い言葉を囁いてやれば頬を染めた。
イイトコロを刺激してやれば喜んで腰を揺らした。
女なんてみんなバカばっか、そう思って嘲笑った。
場数をふんで、テクニックもついて、持久力も耐久力もついて、大抵の女は苦労せずにイかせられるようになって……そんで、どんどん心は荒んでいった。
ショセン、オレハ、アノオンナト、オンナジジャン……?
笑顔の奥でずっとそう繰り返してた。
女と身体を重ねる度に、ますます闇は深くなっていくのを感じた。
その奥底で、いつもガキの頃のオレが膝を抱えて泣きじゃくっていた____