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【テニプリ】闇菊【R18】

第26章 【イタイノトンデイケ】




身体を起こし処理を済ませると、そういやあそこで芽衣子ちゃんに告白されたんだっけな、なんて思ってその場所を眺める。


それから、その芽衣子ちゃんのことでオレにからかわれて、青い顔で焦る桃の様子が可笑しくて、ニヤリと思い出し笑いをする。


桃ちん、確かに芽衣子ちゃんは他のセフレとは違うけどさ、今、オレが一番ヤってんのは小宮山なんだよん?


小宮山がオレのセフレだって知ったら、桃、芽衣子ちゃんのこと、すげー心配になんだろーな、なんて思ってまた笑った。


あ、そういや小宮山にキスしてやんないとって思って、今日もちゃんと大切にしてますよーって振り返ると、その小宮山の様子がおかしいことに気がつく。


いつもオレに背をむけて乱れた制服を着直す小宮山だけど、今はぜんぜんそんな様子もなくただ座り込んでいて、どったの?って近づいて覗き込むと、そんなオレに気がついた小宮山はビクッと身体を震わせる。


「あ、あの……、ご、ゴメンナサイ……私、その……」


その震えて謝る様子に、もしかして、これってオレに対して怯えてる?って思って、心当たりのないその様子に、なんでさ?オレ、もう小宮山を脅すつもりないよん?って思って首を傾げる。


だいたい、今は怒る理由も脅す理由も何もなくて、それなのにそのただならぬ小宮山の様子に不思議に思って、もっとよく覗き込むと、小宮山の震える手の平には、学ランのボタンが乗っていて……


へ?って思って、オレのまだ乱れたままの学ランを確認すると、確かに胸のボタンがとれていて、ああ、そういやコレ、緩んでたから、イク時に引きちぎっちゃったのねって思った。


でもなんでそんな怯えんのさ?って不思議に思って、オレ、そんくらいじゃ怒んないよん?そう声を掛ける。


すると小宮山はちょっと目を泳がせて、それから急いでボタンをオレに手渡すと、慌てて身なりを整えて、ソレデハ、ワタシハ、コレデ、シツレイシマス、そう変な日本語で言ったと思ったら、鞄を抱えて逃げるように校舎へと向かった。

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