第94章 【ドウカシアワセニ】
「……ゴメン、小宮山、オレ……」
『あ、あの、本当にもう謝らないでください、英二くんが私を裏切ろうとして嘘ついたわけじゃないのは、分かっていますから……』
それでもさ、やっぱ、最初からオレが小宮山に嘘をつかなきゃ良かったんだ……
オレだって小宮山になんかあった時、もし秘密にされたら、すげー嫌だから……
「あのさ、これからは何があっても、絶対、小宮山にちゃんと話すから……小宮山もオレになんでも話してよ……?」
『は、はい!……えっと、でも、なんでもって……?』
「なんでもはなんでも!、嬉しいことも、楽しいことも、気まずいことも、不安な気持ちも!」
もう、すれ違って傷つけるのは嫌だから……
ちゃんと話し合えば、誤解なんて生まれないから……
たとえどんな理由があったって
オレと小宮山の間には
嘘も隠し事も絶対なしって
約束だかんな____?