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【テニプリ】闇菊【R18】

第16章 【ヘンカトフアン】




「……小宮山、すげー、ソソられるけど、もう勘弁だって。」


えっ?……やっぱり夢じゃない!?


はっきり聞こえた彼の声に慌てて目を開けると、そこには私の身体を包みながら、苦笑いをする英二くんの顔があった。


「え?……なに?……え、いじく、ん?え……!?」


だんだん意識がしっかりしてきて、よくよく見ると、私は英二くんに腕枕をされていて、しかもしっかりと彼の首に腕を回してその胸に頬摺りしていた。


何が起きたのかはっきりと理解した私は、ガバッと彼から離れると、ご、ごめんなさい!!そう慌てて謝罪する。


やだ、私ったら寝ぼけてたとはいえ、英二くんにあんな大胆なことっ!
しかもこんな格好で!!そう慌ててタオルケットで身を隠す。


そんな私に、目、覚めた?そう言って英二くんは優しく笑う。
そんな彼の優しい目に心臓がキュッと高鳴り、それからドキドキと速い鼓動を打ち始める。


「オレ、そろそろ帰るからさ。まだ眠いだろうけど、そのままってわけにもいかないじゃん?」


そう言って彼が脱ぎ散らかされた服に手を伸ばす。
時計を確認するともうすぐ6時。


ああ、ちゃんと考えて起こしてくれたんだ……そのまま帰らずに私のことを思ってくれたんだ……
そう思ったら嬉しくて幸せで、自然と涙が滲んできて、気づかれないようにこっそり拭いた。


「小宮山、動ける?」


そう、着替えを終えた彼が私に服を手渡してくれる。
そう言えば凄くだるい、あんなに長く何度も交わったのは初めてだもんね……そう思ったらカアッと顔が一気に赤くなる。


「ア、ハイ、ダイジョウブ、ダトオモイマス……」


そう恥ずかしさから片言の日本語になってしまった私に、なんだよ、それ、そう言って英二くんはまた優しく笑った。


英二くん、なんか凄く優しい……そう思ったら嬉しくて、色々ありがとうございます、そう呟いてそっと微笑む。
すると英二くんは、オレになんかに感謝すんなって、そうちょっと俯いて笑った。

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