第93章 【ウワガキ】
先程、つけることが出来なかったゴムを拾って装着する。
以前の女どもには、どんなにナマでって強請られたって、絶対に応じなかった……
「あっ……」
「……小宮山んナカ、すげーあったかくてキモチイイ……」
それは、自分を守るために必要だったから……
不特定多数の男と女が関係を持つリスク……
性病の伝染だったり、女が妊娠した時の責任逃れだったり……
「……小宮山は?、オレの、どう?、キモチイイ?」
「ああんっ、もう!、っ、ん、英二、くん!、また、イジワルっ!」
けど今は、あいつらのときとは違う……
今は、自分のためじゃない……
小宮山のために、絶対で……
「いーじゃん、ちゃんと聞かせて?、キモチイイ?」
「……はい、キモチ、イイ!、ああっ!」
噂通りなら、この薄い膜一枚ないだけで、全然違う快感……
こんなにキモチイイ小宮山のナカに、直接挿れたら、どんなにすげーんだろ、そう思わないわけじゃないけど……
「ああっ、ヤダッ、もう、ダメッ!」
「いいよん?、ちゃんと約束、覚えてる?、イクときはどうすんだっけ……?」
だけど……
小宮山が、大事だから……
なにより大切な小宮山を、傷つけたくないから……
小宮山との今だけじゃなく、未来まで大切にしたいから……
「……アアッ!、い、イキそう……、ほんと、もう、イっちゃう!!」
「ん……オレも……もう、イクよん?」
でもいつか……
そのままのオレを、受けいれて……?
それから、すべてを受け止めてほしい……
「ン、ンン……アアァァッ……!!」
「……小宮山ッ……!」
オレの過去を受け止めてくれたように……
夢も、未来も……
全部、全部……
受け止めて____?