第5章 ワタシの気持ち :松岡凛 甘
『凛くん。暑いね』
「そだな」
『地球。温暖化してるね』
「そだな」
『宿題やる気起きないね』
「そだな」
『……、凛くん私の事どうでもいいと思ってる?』
「そだな」
…………………。
ムカッ!何でさっきから「そだな」しか返してくれないの!?
しかもどうでもいいと思ってるとか…いくら話を聞いていないにしてもそこに同意するのはホント…ちょ、…ないわ…。
そりゃ夏休みの貴重な休みに凛くんの部屋に押し掛けたのは申し訳なかったけど…。
水泳部練習ばっかであんま合えないじゃん。
だからたまにはデートしたかったのに…
「はぁ?外に行くなんて嫌だよ。暑っ苦しい。別に部屋ん中でもいいだろ?」
と、言われてしまい…。
絶賛お部屋デートなう。
なのに!なのになのになのに!!
ベッドに寝っ転がってぼーっと手見つめて…何なわけさ!
…………―はぁ、
『…………やっぱ迷惑、だったよね…』
「……―ぉお」
『っ、帰る!!』
「ぉお………―は!?帰る!?何だよいきなり」
『だって私の事どうでもいいんでしょ?』
「はぁあぁ?何いってんだなつみ。んなわけねぇだろ」
『っえ///…じゃなくて!さっき凛くんそう言ったもん』
「言ってねぇ」
『言った!』
「言ってねぇ!」
『じゃあさっきまで何の話してたか覚えてる!?』
「…っ、それは…その、覚えてねぇ、けど…なつみの事をどうでもいいなんて思っちゃいねぇし、んな事言うはずねぇ!」
『/////、いや、でもさっき私の事どうでもいいんでしょ?って聞いたらそうだなって答えたよ?』
「あ?……―ぁあ、悪ぃ。考え事してて…その、すまん」
『私の事…好き?///』
「……ぉ、ぉお///」
『ちゃんと言って…ね?』
「////好きだ。どうでもよくなんかねぇ。だから帰るなんてゆうなよ…な?」
突然私を抱き締めたかと思うと耳元で凛くんの苦しそうな声が聞こえた。
「なつみは?///」
『クスッ もちろん、大好きだよ凛くん////』
たまにはお家デートもいいかもしれません。