第16章 白と黒(後編)
「ツグミ…ごめんね…」
「!」
「ボクのせいで…キミまでこんなことに巻き込んで…ボクは……バケモノだったせいで…」
「バカ!!!」
「!?」
初めてNに怒鳴り…
自分から抱き着きました
「バケモノなんかじゃないって言ってるでしょ!!そうやって自分ばかり責めるの止めてよ!!」
「ツグミ…」
気がつけばまた涙が…
でも…口は閉じません。Nの顔を真っ直ぐ見ました
「私は…Nと出逢えて…夫婦になって幸せです!後悔したことなどありません!そして…ポケモンを自由にしたい気持ちも…決してゲーチスの洗脳ではなく自分の意思です!Nもそうでしょう?」
「ツグミ…!」
…!
初めて見る…彼の涙…
Nからも抱きしめられていました…
「もっともっと…旅をしましょう!今度は言葉を逸らさずに…人間も好きになれるように…お互いに!」
「ボクと一緒でいいの?」
「当たり前です!私は貴方の妻です!いつでも一緒にいたいです…!」
「ツグミ…ありがとう!」
私の方こそ…ありがとう
「ツグミがボクはバケモノじゃないって言ってくれた時、凄く嬉しかったよ…!」
「……これからもずっと愛しています…ナチュラル」
「!…ボクも…愛してる!」
そう言って私は
キスをした…
今までで優しい…キス