第4章 離れそうな心
健人と別れて数日が過ぎた。
そして、風磨といる時間が増えた。
大学に来ない日も頻繁に連絡くれるし、《今から行っていい?》なんてしょっちゅう。
風磨なりにあたしの事を気に掛けていてくれてる。
いつも辛いときや健人のことで悩んでるときはあたしの相談に乗ってくれた。
いつの間にかあたしも風磨には強い信頼を寄せていた。
「聖奈?聞いてる?」
「あ、ごめん。なんだっけ?」
風磨は何やら話していたようだけど聞いてなかった。
「もー、ボケ~ってしすぎ。」
なんて笑ってあたしの頭に手を乗せる風磨
なんか少し照れくさくて下を向く。
前から頭撫でられたりはあったのに
最近になって風磨のちょっとした行動にドキッとする
これは紛れもなく健人に触れられたときと同じ感覚で、
あたしは風磨に惹かれ始めているのかも知れない。