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距離感がおかしい

第4章 デート回









家に着くとお店の電気だけがついていた。
どうやら桃タローくんはもう眠ってしまったらしい。僕たちに気を使ってくれたのだろう。


「じゃあ、白澤さん、私ももう寝ますね。」
「えっ、あ、うん。」


ここで僕の部屋に誘うか少し悩んだ。桃タローくんも気を使ってくれてるし、手も繋いでハグもした。流れ的にもいけたはず。でも僕といえばウキウキルンルンでそれどころじゃなかった。これ以上なんかあったらキャパオーバーで鼻血でちゃうもん。



だらしなくにやけた顔で手を振る。
さゆちゃんとの距離が前より近くなったきがするし、今夜は本当に最高だっだ。



明日朝一で桃タローくんに自慢しようと思っていると自室へと向かおうとしたさゆちゃんがくるっと振り向いてこちらへ寄って来た。


「えっ?なに?どうした…のっ?!」

僕がそう言い終わるのとほぼ同時に襟ぐりを掴まれぐいっと引っ張られた。


唇が重なる。

たぶん1秒にも満たないくらいの軽いキスだ。


そう理解できたのはさゆちゃんが「おやすみなさい。」と少し照れた顔で微笑み、廊下へと消えた後だった。


僕はきっとポカンとした間抜けヅラをしてただろう。理解した途端顔がみるみる赤くなっていくのを感じる。




「うわぁあああああああ!!!!!!!わーーーー!!!!わぁあああああ!!!!!!!」
「うるせぇえっっ!!!!!!!!」






その後、僕は僕の叫び声に目が覚めた桃タローくんに10分以上説教をされた。











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