• テキストサイズ

【ハイキュー!!】みんなに愛されてる鈍感女子

第1章 晩飯*月島蛍


「最悪…最悪…」

部活が終わった後に体育館の壁に寄りかかりながら華楓はぶつぶつと言いながら記録を書いている。

「あーもー最悪だぁっ!!!」

大声を出してノートをバンと音を立てて閉じた華楓に、隣にいた月島は驚いていた。

「…悪かったね。僕が隣にいて」

「え、あぁごめん。ツッキーのことじゃないよ?」

「あのさ…何度も言うけどツッキーて呼ばないでくれる?で、何がそんなに最悪なワケ?」

はぁ、とため息をついた華楓は月島に話し始めた。

「今日徹のバカがご飯作りに来るの。いつもは岩ちゃん…青城のエースと一緒に来るんだけど、今日来れないらしくて、兄貴が一人で来るの!!!」

「え、及川さんの何処が嫌なの?」

片付けなどを終えて月島のところに寄ってきた山口が話を聞いていたらしく華楓に声をかけた。

「まぁいわゆるシスコン的なやつなんだよねあいつ…だからいつもテンション高いのを岩ちゃんがうまいことコントロールしてくれてるんだよ!…明日も来れるかわかんないみたいだし…せめて晩御飯の時だけでも誰か別の人と一緒にいたいな…」

月島はへぇと言いながら

「雪宮さんていい意味で日向みたいに人間付き合い単純だと思ってた」

「んだと月島オラぁ!」

ツッキー褒めてるんだけどなぁ…

微笑しながら思う華楓と山口。

「あ、ツッキーも山口くんも前々から思ってたんだけど華楓って呼んでよ!日向とか夕だって呼び捨てだし」

「…考えておくよ」

月島はサラッと華楓の話を流し、山口は

「…じゃあ、華楓ちゃん…で」

素直に受け入れた。

「おう!」

「…」

黙って二人のやり取りを見ている月島。そして華楓は部活が終わってから相当な時間が経っていることに腕時計を見て気づいた。

「やべっ!もうこんな時間じゃん!今日は早めに帰るんだったのに!!じゃあお先に失礼します!!」

そう言うと華楓は体育館を後にした。

「…?ツッキーどうかした?」

ボーっとしていた月島を見て山口が言った。

「いや…別に…」
/ 21ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp