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 『さよなら』の先に  【Ib】

第12章  『さよなら』の先に


 美術館の外の別れ道まで歩いた私達は、そこで足を止めた。
「じゃ、アタシこっちだから……」
 ギャリーは私の帰り道と反対の道を指差した。
「そう……」
 もっと話したかったなぁ、と、うつむきながら言うと、ギャリーはまた頭を撫でた。
「なるべく早く連絡出来るようにするから……。待っててくれる?」
「……うん!!」
 四年も待てたのだ。後少しなんてきっとすぐだろう。私は元気に頷いた。

 指切りげんまんをして、私達は別々の道へと歩き始めた。


「「またね!!」」


 ――またすぐに会えることを信じて。
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