第7章 サバゲーをしよう
教育実習も一週間経つと大分慣れて来た。
しかしまだ武田に余裕などなかった。
毎日が慌ただしく過ぎて行き、ストレスが溜まりつつあった。
そんなある日ー…。
「チョーップっ!」
花金の帰宅時、後ろから雪村にチョップを食らわされた。
「いだっ!;って…雪村さんっ!!」
あの日以来まともに雪村と会っていなかった。
「どーしたの?なんか悩み?
慣れない環境になるとストレスもたまるよねー。」
…ほんとに…雪村さんはよく気付く人だなぁ。
武田はまじまじと雪村を見つめた。
首を傾げる雪村、ふっと笑い袖口で口元を隠した。
「ストレス発散…。したほうがいいんじゃないの?」
「ストレス発散…。」
確かにそうだ。
一人暮らしに教育実習と、最近は慣れない事ばかりでストレスが溜まりつつあった。
正直暴れてしまいたかった。
明日から土日休みだし、カラオケやショッピングでストレスは発散させたほうが来週からも頑張れるかもしれない。
そんなことを考えている武田を見つめ、さらに雪村は続けた。
「明日みんなと一緒にサバゲーやる?…それとも今から俺の部屋に「サバゲー?!?!やってみたいっ!!」
「……。」
前々から少しづつ興味を持っていたサバゲーに武田は食いつき、雪村が最後まで言う前にかぶせ気味で答えた。
「…あ、そう?前に頭打ってたけど大丈夫なの?怖くないの?」
雪村はすこしムッとしているようにも見えたがそんな事に武田は気付かなかった。
「大丈夫っ!実は前に見たときにかっこいいなぁって思って試しに一つ買っちゃったんだよねっ!」
思ってもいなかった発言に雪村は目を丸くする。
「え、マイガン買ったの?」
「うんっ!よくわかんなかったから見た目で選んじゃったけどね!!部屋の中じゃ怖くて使えなくてさ…。使ってみたかったんだよねぇ!!」
意気揚々と話す武田はふと雪村の首元を見た。
あ…そう言えば私雪村さんの部屋で撃っちゃった時、首元かすっちゃったんだっけ…。
まじまじと首元を見る武田。
今はもうすっかり傷跡もなく治っているのを見て武田は少し安した。