第6章 初出勤
通学路では他愛ない話をした。
立花はやはり礼儀正しく、好青年だった。
顔は中性的な顔立ちで整っており、身長は170前後といったところか…
綺麗な金髪が太陽に反射してより一層キラキラと輝いていた。
立花は聞き上手で気付けば武田ばかり喋っていたように思う。
立花君も女の子の扱いにも慣れるのかな。
そんなことを考えていると学校が見えた。
「あ、立花君。私この先に見える学校がそうなのっ!
そこで教育実習するんだっ☆」
「えぇ?!そうなんですか?!あそこは立花の通っている学校ですっ!」
「嘘?!そーだったのっ?!」
見渡すと確かに立花と同じ制服の生徒がちらほらと見えた。
「私が通ってた時と制服が変わってるから気付かなかったよー;;」
そんな事にも気付かなかったのが恥ずかしく武田は両手で顔を覆う。
そんな武田を横に立花は閃いたとばかりに手をポンっと叩いた。
「そっか!って事は武田さんは立花の先輩って事ですね!これからしばらくよろしくお願いしますね先輩!
あ…先生でしたね!」
満面の笑みで言う立花。
『先生』という言葉に少しむず痒い感じがするがとても嬉しかった。
自然と顔がにやける。
「こちらこそっ!これからよろしくね、立花君っ☆」