第22章 喪失 1
ミナはどれぐらい寝ていたのか
重い頭で目を覚ますと
見慣れない天井が見えていた
驚きながら
慌てて身体を起こすと頭が痛かったが
昨日の記憶を探った
ミヨと一緒に噂のホテルに来て・・・・
思い出して部屋を見渡した
今が何時か分からない程の分厚いカーテンが
この部屋にも引かれている
ミナ「・・・・夢じゃなかったんだ」
ミナは静かに呟くと
ベッドから降り静かに歩き出すと
隣の部屋のミヨの所に向かったのだ
ミヨの部屋の扉の前に立ったが
ノックをするのに躊躇した
でも、ミヨは小さくため息を付くと
思い切ってノックをしたが返事は無かった
ミナはその事に不安になり
手にした取っ手をゆっくりと回してみると
扉は静かに開いた
薄暗い部屋にミナは足を入れた
自分の部屋と少し違った雰囲気の部屋だった
足を踏み入れて
ミナはあるモノに目が止まった
ミナ「・・・・ここにもあるんだ」
ミナはそう呟くと
マリアの絵に歩みを進めたのだ
自分の部屋とは
少し違った絵のマリアの絵だった
その絵を見てミナは思った
ここの屋敷は何を願っているのだろう?
吸血鬼たちは何を救われようとして
この絵を飾っているのだろか?
ミナには考えても分からなかった
ため息を付きながら振り返ると
ミヨが寝ているベッドが見えた
ミナは静かに寝ているミヨに近づくと
ミヨはまだ気持ちいいリズムで寝息を立てていた