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Dye D? 3

第21章 二人なら









安田にはこの笑顔で

錦戸の気持ちを理解した




自分と同じように

不安で怖いのだ

でも、

自分と一緒だから

信じようとしているのだと

こんな状況であっても

自分を頼ってくれてるんだと









安田「おん、そうやったな亮ちゃん」




笑顔で返事をすると足早に錦戸の所に

行き横に立つと一緒に歩き始めた



その様子を見て

錦戸は照れ臭そうに笑うと

肩を並べて歩いたのだった




歩きながら安田は呟いた




安田「雪は、どこにおるんやろ?」





独り言に返事するように




錦戸「分からんけど、先に見つけんとな」




錦戸はため息を付きながら窓を見た







錦戸には先ほど

横山と丸山にこちらの世界に来た事を

教えられた事で少し安心していた





雪を見つけて

安田と二人で力を合わせて守っていれば

必ず仲間が助けに来てくれると

絶対なる信頼がある






安田は自分の身体に張り付く

恐怖をどうしても拭えなかった


いつも見られている感覚があるのだ



この今でさえも

襲われても仕方ない状況だと思っていたのだ



自分には何が出来るのだろうかと

思いながらそれを歩き続けていたのだ







一階のロビーの方に曲がろうと足を進めていた時だった

錦戸と安田は人の気配を感じ




どちらともなく足を静かに止めた

息を殺して

戦闘態勢になるように瞳を赤く染めた瞬間

相手の方から勢いよく曲がってきた

そして驚いた顔で二人を見た






雪「錦戸さん、安田さん・・・・」






雪は息を切らして

二人が立っている事に驚いていた






安田「雪、大丈夫なん?」




安田は雪の様子を一目見て驚いた

ずっと逃げ回っていたのだろ

額に汗をかき

息する事にも苦しそうになっていた

そして雪のお腹に子供がいないようで

膨らんでなかったのだ






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