第14章 絶体絶命
横山は資料室にいた
紙に埋もれながら必死で
探し物をしていたのだ
横山「必ず、何かあるはずや・・・」
一人ブツブツと言いながら
探している横山の耳にノックの音が聞こえ
扉の方を向くと
丸山が資料に埋もれている
横山に驚いていた
丸山「・・・・これって」
横山は資料を手に持ちながら
横山「敵の資料を探してるんやけど
俺には片付ける能力はないようでな」
そう言いながら
自分の広がった資料を見て笑った
丸山「そっか・・・」
少し呆れた顔で笑う丸山に
横山は強めの言葉を送った
横山「何かあって来たんやろ?」
その言葉に丸山が頷く
丸山「実は
ゲストの二人が
窓に映る雪を見たと言って」
その言葉に横山の瞳が光る
横山「おもろいな・・・・」
そう言うと自分の唇を親指で撫でた
丸山「今は、みんなで
屋敷中のカーテンの向こうの
雪を探してるよ・・・」
考え事をしていた横山が
丸山の方を向いた
横山「もう一つの世界か?」
丸山は静かに頷く
横山「・・・そう言うことか」
横山は納得したように頷き
更に考え込み始めた
その時だった
丸山が自分の足元にある紙に気がつき
無造作に拾い上げると
寂しそうに笑った
丸山「死神か・・・・」
丸山の手にある紙には
死神の絵が描かれていた
横山「生を与える神・・・・
死を与える神・・・」
その言葉に丸山は悲しそうな表情になり
丸山「全てには始まりがあれば
必ず終わりが訪れる・・・」
その言葉に横山が嬉しそうに笑ったのだ