第11章 死神
丸山は、その時の事を思い出すように
横山に話した
丸山「アイツは言ったよね
お前らでもないって・・・・」
それを聞いた錦戸の顔つきが変わった
錦戸「俺の所では
こいつではないやったで」
その言葉に横山の目が怪しく光った
横山「雛、お前の所では何か言ってたか?」
村上は首を振りながら答えた
村上「俺の所は、姿も声も聞いとらん」
村上は、辛そうに大倉を見た
大倉は優しく村上に微笑んだ
横山「さよか・・・・」
そう言うと、横山はまた考え始めた
すると今まで
我慢していた渋谷が怒り出した
渋谷「ええ加減、俺にも分かるように
言ってくれるか?
腹立って仕方ないわ!」
怒りながら、みんなを睨むと
丸山が静かな声で話し始めた
丸山「今日、この屋敷に
ある者が現れたんだよ」
渋谷「ある者?」
丸山はゆっくりと頷いた
そして
会った事のある
メンバーの顔を見ながら
丸山「僕と横山くんの所には、
部屋に入って来ようとして扉を閉めたら
ドアを叩いて
静かになったと思ったら
後ろに立っていた」
渋谷は何も言わずに聞いていた
次に錦戸は自分の番だと
察して口を開いた
錦戸「俺ん所は
ゲストの一人と娯楽室におったら
突然に来た
ピアノの下に隠れてたら
見つかって近寄って来たが
こいつではないって言って
消えよった」
渋谷の目が怪しく光っていく
そして、村上が辛そうに話し始めた
村上「俺の所は奥のリネン室やった
雪とゲストの一人と一緒の時やった
そして・・・・」
村上は言葉に詰まると
大倉も悲しそうに俯いた
渋谷「そして?」
知らない者は
何があったかと不安な顔になった