第71章 終焉
横山は、仲間をゆっくりと見ながら
口を開いた
横山「あの死神は最初は
同情やったんやろな
しかし何で自分の気持ちが動かされたか
知りたくなった・・・」
本に目を通しながら横山は語り続けた
横山「しかし・・・・
助けた奴の欲が強すぎた
そして頭が良かった死神だけに
本来の仕事よりも
そいつのように
欲に目覚めてしまったんやろな?」
そう伝えると静かに本を閉じた
村上「欲に目覚めた?」
聞いてきた村上に横山は静かに見つめ
横山「人を操る楽しさを・・・・
自分の思い通りに動く人の人生を・・・
アイツは二人を操りながら
人間を楽しんでたんかもな・・・」
錦戸「なっ!!!!!!!!!!」
錦戸は驚いた声をだした
そんな錦戸を無視したように
渋谷「なるほどな・・・・」
渋谷はミヨを思っていた
ミナの影として生きていた彼女を
死神の操り人形にされた女を
すると丸山は寂しそうに
丸山「僕は、許せないな・・・
やっぱり、許せないよ・・・」
そう言うと悔しそうに俯いた
そんな丸山の背中を村上は優しく撫でながら
村上「そうやな・・・
許せないよな・・・」
丸山の気持ちを理解するように言った
すると雪がお腹を撫でながら言った
雪「でも、愛だったんすよね
その愛の為に
間違った道を選んでしまった・・・」
雪の顔を見ながら大倉が訊ねた
大倉「愛のために?」
大倉には
雪の言っている愛が分からなかったのだ