第55章 探り
ミナは錦戸の行動にイライラする
自分を感じていた
ミナ「今、目が覚めた所なんで・・・」
そう大倉に返事をしながらも
部屋を自由に動き回る
錦戸を目の端で追い続けていたのだった
そんなミナを見ながら大倉の方は
優しい言葉を続けるのだった
大倉「それより
体調はどうですか?」
ミナは大倉の方に目線を向けると
少し恥ずかしそうに
ミナ「ちょっと頭が重いだけで・・・」
そう言うと小さく微笑んでみせた
大倉はミナの言葉を聞き
心配そうに近づき
大倉「そうですか?
それは心配ですね・・・・
薬をご用意しましょうか?」
その言葉にミナは驚いた
吸血鬼たちが用意する
薬を考えると怖く
素直に頷けない自分がいたのだった
そんなミナを察したのか
大倉は少し笑いながら
大倉「大丈夫ですよ
ちゃんと人間の薬ですよ・・・」
大倉の冗談にミナも笑った
そして嬉しそうに
ミナ「ありがとうございます・・・
でも、まだ大丈夫なんで」
そう言った時だった
錦戸が部屋のマリアの絵の前に立ったのが
ミナの目に入ったのだ
その瞬間にミナの顔色が変わり
ミナ「やめてっ!!!!!!!!!」
その大声に大倉も錦戸も驚き
ミナを見つめた
ミナは息も荒く錦戸を睨んでいた
そんなミナを見て
錦戸が意地悪気に言う
錦戸「なんでや、アカンの?」
その言葉にミナは驚いた
なんでだろうと・・・・
ミナは悩むように俯いた