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Dye D? 3

第50章 喪失  13【理由】







 ミナは腕に痛みを感じて目を覚ました

目が開くと見慣れない天井が見えた



一瞬、驚いたが

そして思い出いだした

ここはホテルだと・・・

吸血鬼のいるホテルだと・・・

ゆっくりと思い出していったのだ




そして、また自分の腕に痛みが走った



何が起こったかと思い

痛みの感じている腕をまくってみた



ミナは腕を見て驚いた

自分の右腕に噛みつかれた

痣があったのだ


そう鋭い牙で・・・・・


見に覚えのない傷にだった

いつ傷ついたかさえ覚えていなかった



ミナ「なっ、なにこれ!!!!!!!!!」




腕を見てミナは動揺していた

でも

なぜか、この傷を知られてはダメだと

思ってしまったのだ

そして慌てて腕を隠すように

袖を伸ばし

布団の中で一人、震えていた




ミヨはこの恐怖に

必死で耐えていたのだ





ミナ「私に・・・・

何が起こってるの・・・」



ミナは一人で呟いていた














 隣の部屋でも

ミヨも目を覚ましていた



ミヨは目を開くと


ゆっくりと身体を起こし

辺りを見回していた



重いカーテンを引かれている

部屋には時間の感覚はなかった



今が昼なのか夜なのかさえ

分からなくなっていた



ミナは小さくため息をつくと

静かにベッドから立ち上がり

部屋に飾っている

マリア様の絵まで歩いて行った





ミヨ「私たちが

救われることは

あるのでしょうか・・・」




ミヨは祈るように呟いていた



マリア様の絵はミヨの心を癒すように

優しく微笑んでいた



ミヨはミナを思った

吸血鬼たちの言っていた事が本当なら・・・

自分はどうするべきなのかと


その時だった

胸にまた痛みが走った




ミヨは胸をおさえて

その場にしゃがみ込んだ



痛みと息が苦しく

自分の命が消えていく事が

ミヨにも分かった




ミヨ「もう、時間がない・・・・・」




ミヨはそう苦しそうに呟いて

マリア様の絵に

すがるように見つめたのだった






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