第49章 喪失【目的】
その言葉に横山は考えるように
横山「賭けやな
それだけは・・・」
その言葉に誰もが沈黙してしまった
すると今まで聞いていた渋谷が
渋谷「間に合わせてみせるよ・・・」
そう言うと
自分専用のソファーに腰をかけたのだ
その渋谷の姿を見ながら村上が
村上「でもさぁ
赤ん坊はどうやって奪われたんや」
その質問に
横山が静かに説明し始めた
横山「結界は外からは入れんが
中からは入れる・・・」
錦戸「中からって・・・」
錦戸の疑問に
横山は唇を触りながら言う
横山「雪の身体を使って中からや」
その言葉に皆は衝撃を受けていた
丸山「じゃぁ、あの血は?」
丸山の質問に
誰もが横山の発言を
待っている顔をしていた
横山は皆を見つめながら
横山「完全なるフェイクや・・・・」
錦戸「フェイクって・・・」
驚いている錦戸に
横山「外からって見せたかったんやろ?
狙いが赤ん坊って
知られたくなかったやろうし」
そう冷たく言ったのだ
丸山「本当の敵を見えなくするために?」
横山は静かに頷いた
横山「敵は頭のええ奴や
こっちも気張らんとな
ホンマに危ないかもな」
横山の言葉を聞いて
誰もが息を飲んだ
今からの戦いを考えると
誰も笑うことが出来なかったのだ