• テキストサイズ

Dye D? 3

第38章 どちらが・・・









質問の内容にもだったが

考えてみたら

ミヨが怒っている所を

見た事はなかった

いつも辛そうに俯いているか

悲しそうに自分を見つめているかだった




ミナは静かに首を振って答えた





大倉「・・・そうですか」


大倉は考えるように言った




ミナは大倉に聞いてみた




ミナ「それが、どうしたんですか?」





ミナの質問に大倉はどう答えるか一瞬迷った

この答えで自分のしている事が

成功するか失敗するか

決まってしまいそうだったからだ




しばらく考えた末

大倉は素直に当たる事にした





大倉「人は感情を抑えると

何処かで歪みがでるから

それが気になって・・・」



大倉の言葉をミナは理解できなかった



ミナ「それって・・・・

ミヨに歪みが出てるって事なんですか?」



大倉は静かに俯いた


自分には人の心を探るのは

向いていないと感じていた




ミナは

大倉が悲しそうな表情をしているので

それ以上聞いていいものか躊躇していた




すると大倉は消えそうな声で言ったのだ




大倉「死に捕まると逃げられないから・・・・」




大倉の言葉にミナは驚いた




ミナ「死って!!!!!!!!!」





ミナの表情を見つめながら

大倉は悲しそうに瞳を揺らした






大倉「死がつきまとっているんですよ」



そう言うとミナの表情を見つめ続けていたのだ




その時にミナの頭に

誰かの声が聞こえた気がした






『賽の河原に行かれたはどちらですか?』





ミナは耳を押さえた


しかし頭の中で響き続けたのだ


ミナは必死で頭を振りながら

声を消し去ろうとした



そのミナの様子に大倉は驚いていた



大倉「どうしたの?」




するとミナは大倉を見ると



ミナ「私じゃない・・・・

絶対に違う・・・・

私じゃないから・・・」



そう言うと意識を失ったのだった



大倉は目の前で

突然、起こった出来事に

どう処理していいのか分からずに

倒れているミナを見つめ立ち尽くしていたのだった





/ 291ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp