第21章 決裂
部活の帰り道
東京で診てもらった時の、あの僕っ子先生の言葉が蘇る
「_また僕に見せにきて下さいね、あと......」
じっと見詰められては、真面目な話をする際の顔を向けてくる
『....?』
「もう日常ではなるべく車椅子を使わないで歩く練習を日ごろして行こうか」
『.....もう使わないで、ですか』
「突然にとは言わないけど、少しずつ頑張っていこうね」
『...はい』
あの時は、やっと走ったり自分の足で皆と歩くことが出来るんだって思ったんだけどな
『....なのに、なんで私未だに車椅子使ってるんだろ』
顔を俯いてはつい笑ってしまう
家の中では、物を取る際などはなるべく松葉杖を使ったり、ものに掴まったりして何とか必死にふらふらになりながらも歩いている
だけど、外では人の視線や、なりより人に迷惑を掛けてしまうことが怖い
迷惑を掛けるとしたら、1番に思い浮かんだのが部活の皆のことで
部活の際は、車椅子だからドリンクを持っていったり出来ているが、もし車椅子が無かったら
『...って、私逃げてるだけだよね』
こんな道路で独り言を言ってる女はなりより怖いだろう、私だったらあいつやべえ近付かないでおこうって思うもんね
顔を上げては、視界にポスターが見えた
しょーよーが飛んでいる姿
凄くすごく眩しく見える
このポスターを作ったのだって、ああ、まただ
だんだんあの醜い感情が、暗闇が、知らぬ間にどんどん広がっては、引き摺り込まれてしまいそうで
ポスターに手を伸ばす、だけど届かない
両足に力をこめる、私だってわたしは
届くまでもう少し、数歩歩けば届く距離だ
「ももこ先輩??」
名前を呼ばれてはつい振り向いてしまう
『...ッ!?』
驚きからか、足がもつれてしまったからか崩れるように地面に座り込んでしまった
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