第5章 歓迎会と言う名の宴
「あの人の他に居るか?」
「居ないけど…」
言われてみると、確かにそうだ。
けど、流石はペンギンさん。
トラファルガーと恐らく長く居るからか、口調が似ている。
作り出す表情も、1人で居る時はどことなく似た雰囲気を漂わせている。
…こっちの方が棘が無くて良いけど。
「…別に、どうとも思って無いですよ」
「そうか…それなら別に良いんだ。
俺は戻る、落ち着いたら戻って来いよ」
シャチとは違い、優しい手つきでクシャリ…と頭を撫でるペンギンさん。
私の背が低いからか、皆の背が高いからなのか、頭を撫でる人が多い。
この船の人(熊も含む)は皆…不思議な人達だな。
普通は入ったばかりの得体の知れない奴を歓迎したりしないだろうに。
なんらかの監視をするのは当たり前なのに…。
調子狂うな…どうも。