第5章 歓迎会と言う名の宴
面倒なシャチを強引に引き離してくれるベポとペンギンさん。
お陰で、2人きりになってしまった。
「じゃあ私、部屋に…」
と、部屋へ向かおうと踵を返そうとすると…。
「アホか、主役が抜けてどうする」
案の定、トラファルガーに引き戻された。
「だって飲めないし…」
「飲まなくたって良いだろ」
「男ばっかだし…」
「お前も男みたいなモンだろ」
いくらなんでも、それは酷くない?
「とりあえず勝手に部屋へ戻るんじゃねぇ」
「…勝手じゃなかったら良いの?」
「あ?屁理屈ばっか言ってんな。バラすぞ」
「なんでもない…」
ビリビリとした殺気を感じ、素直に訂正する。
こいつなら本当にやりかねない。
「おい」
「何?」
「言いたくなかったら答えなくて良い。
お前まさか、 “ 汚れた血族 ” じゃ無ぇだろうな」
「え…?」
「いや、俺の考え過ぎか。
なんでも無ぇ、忘れろ」
「あ…うん」