第5章 歓迎会と言う名の宴
「にしても、なんで大部屋なんだろ?」
「キャプテンたら、自分以外の人間が部屋に入るのを嫌うんだ」
「うん、ベポは熊だけどね」
「熊ですいません…」
「いや、そういう意味じゃ…」
打たれ弱いんだった。
「だから、セッちゃんが不思議なんだよ」
立ち直りが早いのは、あえて触れないでおこう。
「私が不思議?」
「うん、キャプテンの部屋にセッちゃんを泊めてるのが、すっごい不思議なの」
「へー、そうなんだ」
「あ、何する?セッちゃん」
「んー、トランプとかある?」
最近、そう言うカードゲームがあることを知りブームなのだ。
「あるよ、シャチのだけど」
「勝手に使っても良いの?」
「シャチなら大丈夫だよ、キャプテンのじゃマズイけど」
確かにそうだね。
でも、あいつがトランプなんて “ ゲーム ” を持ってるのかな?
「セッちゃん、ババ抜きやろ?」
「いいよ」