第8章 決まった想い
「私は…」
紡ぎ出す声が震え、掠れる…。
けど、これは私の決めたことなんだ。
「…残らない」
「‼︎なんでだよっ、セツナ!」
「どうして?セッちゃん」
「過去とやらを知られたからか?」
問いかける皆を他所に、次の言葉をジッと待っているトラファルガー。
「カイを…放ってはおけないの」
「そんなモン、船に乗せれば良いだろ」
「そういう訳には、いかないよ?
きっと皆に迷惑をかけるから」
「そんなのいいよ!気にしなくて!
俺だって、セッちゃんに迷惑かけること多いもんっ」
「確かにな。
だが、互いに迷惑をかけ、かけられるってのも仲間の特権だ」
「ベポやペンギン言う通りだ、セツナ。
そいつはうちに乗せる。
そうすればいつでも “ 治療 ” してやる」
「治療…?」
「あぁ、どんな奴でも他人の全てを変えることは不可能だからだ。
俺なら、治してやれるかもしれない」
「出来るの?そんなこと」