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泡沫…HQ

第3章 キミが好き*花巻貴大





「どうするかな…」




すっかり参ってしまった。
が、ここで諦める事はできない。




話は1か月前に遡る―………





簡単に言ってしまえば、隣のクラスにきた転校生を好きになったというだけだ。



だが、それだけならまだいい。望みがある。

問題はここからだった。




転校初日にして、既に全校中に噂が広まる程の美人。
本当に芸能人が来たんじゃないかってくらいだった。


さらに問題といえば、その子……松井花香は先生以外の誰かと一緒に歩いているのを見たことが無い。


常に一人で、昼休みはどこかへ行ってしまう。




つまり。





「もう1か月も経ってんのに、接点が掴めないんだよなぁ~……」






授業中にも関わらず、窓際の席だけの特権である視界に広がる空を見ながら呟いた言葉は誰に聞かれるでもなく消えた。



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