第3章 キミが好き*花巻貴大
「……って事なんですけど、どう思いますか及川先輩。」
事はとある昼休みから。
岩泉、まっつん…そして及川を目の前に、謎の告白を繰り広げている。
及川を先輩と呼び、アドバイスを貰おうとしている辺り、既に残念な感じが拭えないがこいつは俺が知っているやつの中では一番モテる。仕方がない。
「え?そんなん無理に決まってるよー!」
前言撤回、死ねクソ川。
「さすがに花香ちゃんはハードル高いと思うけど…ねえ?」
及川がまっつんと岩泉を見る。
まっつんは静かに頷き、岩泉は……そもそも話に付いて来れていないようだった。
「そこをなんとかしたくてお前に聞いたんだろ…」
「って言われてもねー…この及川さんだってシカトだよ?見る目ないよね分かる??」
「いや、そこは正解だ。誰もがお前に振り向くと思うなよ及か…クソ川。」
「まっつん酷い!!!!言い直さなくていいから!!!」
結局、当初の目的である成功法を聞く事はできずに、昼休みが終わった。