第9章 キミは誰と☓☓☓する
「あ、の…すみませんがどなたか私のかばんからタオルを出していただけますか」
汗まみれだし、股からは及川先輩が出したモノがこぼれ出しそうだ。
自分でとりに行きたいけど、何だか体がガクガクして動かない。
「ほい…」
差し出されたのはバスタオルだ。
こんなタオル私の所持品にはない。
「俺のだけどまだ使ってないヤツだから」
タオルを私にかけてくれながら矢巾先輩が云う。
「すみません。たすかります」
何だかおぼつかない体をふるいたたせ上半身をおこし体を拭い汗でかすむ目をふく。
「シャワー室行くぞ」
今度は肩にシャツがかけられた。
私のブラウスじゃない。
「え、京谷先輩…あの…」
確かにシャワーは浴びたいけれど。
シャツ…。
いつの間にか彼はジャージを着ている。
「服着たら汚れるだろが。それ着とけ」
乱暴に私の手をとって京谷先輩が私を立たせる。
ふらつく私の腰に手を回して。
「これ…」
渡先輩も新しいタオルを貸してくれる。
「すみません。洗って返します」
タオルは京谷先輩が粗雑に受け取り私達はシャワー室へ向かった。