第37章 happy Bell.
キスはレモンの味、とかイチゴ味、とか聞きますが、今日のキスはほんのりほろ苦い塩キャラメルの味でした…。
唇が名残惜しそうに離れる…。
何だかすごく長くキスをしていたような気がします。
ふぅ、と甘い香りの息がもれる。
目の前の国見くんは真顔でまだしがみついている私を見ていた。
そしてチロリと唇をなめる。
ふぁっ♡
何だかすごくセクシーだなぁ。
何て思っていたら、ガッと反対に肩をつかまれた。
「いいよね?」
ふぇ?
国見くんが真顔で私を見ている。
いい、…って?
「国見、流石にそれはだめだ。抜け駆けだとかそんなんじゃなくて、今おっぱじめたら全員止まらなくなる」
あー、岩泉先輩。
私は国見くんの腕の中から助け出され岩泉先輩にもたれかかる。
「わかりました。じゃあ又食べさせて」
国見くんがまだ沢山入っているキャラメルの箱を振る。
「はい。わかりました」
一一結局キャラメルがなくなるまで謎のキャラメル食べさせ合いっこは続いた。