第37章 happy Bell.
日付をまたいですぐの時間。
今日は国見英くんの誕生日。
ラインを開けばもう『つむぎちゃんふぁんくらぶ』の方も部のグルチャも両方動いている。
木原:国見くんお誕生日おめでとう!
お気に入りのマルチーズがハートを持ってにっこり笑っているスタンプも添えてメッセージを送った。
どんどん既読がついて他の人達もお祝いを云っている。
それを眺めて微笑んでいた。
一一そのまま私は眠りにつく。
次の日の昼、一一私は国見くんと二人で中庭のベンチに座っていた。
金田一くんも誘ったのだが『今日は国見の誕生日だし、若いお二人で…』などと云われ二人きりにされたのだ!
「国見くん、お金はあまりないのですが、何かほしい物はありますか?」
たずねると国見くんはにっと笑う。
「何でも?」
「私にできるなら何でも!」
いつも国見くんは優しくしてくれますしね。
というか前にデートして、国見くんが私を嫌ってないと分ったので…その、…嬉しい。
「んー」
「何でも云って下さいね!」
国見くんはうんうん呟きながら考え込んでいる。
何か勝手に買って渡そうかとも思ったけれど、男の子が何がほしいか分からなかったのだ。
「じゃあ…」
国見くんは笑って私に囁いた。
ふあぅあ?!